カジノフロアでゲストがリラックスできる環境を整えていれば、たとえギャンブル以外の呼び物がないカジノでも、また来店してもらえる可能性は高くなります。ゲストがカジノフロアで過ごす11秒が、収益に繫がるかもしれないのです。

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たいていのカジノのギャンブルエリアでは、音楽が流れています。ある調査によると、どのカジノもかかっている音楽のジャンルにはほとんど違いが無いそうです。また、BGMとしてその場の雰囲気に溶け込み、絶え間なく流れるようになっていることが多いです。音楽が長時間途切れると、どれだけお金を使ったかを確認するための時間をプレイヤーに与えてしまい、このせいで帰ってしまうかもしれません。

プレイヤーをリラックスさせるために、似たような音楽を続けて流し続けることがあります。毎回違うジャンルの曲を流すと、ゲストは曲の変化に気が付き、時間の経過を把握することができてしまいます。同じような曲であれば、曲の始まりと終わりに気づきにくくなります。

大当たりが出ると、ものすごい大きさの電子音が鳴りますし、ゲームに勝った人は、歓喜の声を上げるでしょう。こういった音は、フロアでゲームをしている人の後押しをしてくれます。勝利の音を聞けば、「自分も次は大勝できる!」と信じることができるのです。その結果、彼らは長時間フロアに滞在するのです。

主張が強く、うるさすぎる曲はあまりカジノフロアでは使用されません。例えばEDMを流してしまうと、勝った際の電子音や歓声がかき消されてしまう可能性があります。また、有名なロックミュージックを流すと、酔っぱらった客が一緒に大声で歌い始め、周りに迷惑をかけてしまうかもしれません。

「ゆったりとしたテンポの音楽を流すことで、プレイヤーはフロアに長く留まる」ということが研究で明らかになっています。ハイテンポな音楽を聴いている人に比べて、より多くのベットを行い、より長くプレイしたいと思うようになるのです。

また、テーマ型スロットマシンでは、有名ミュージシャンの曲を流すことで、様々な嗜好の客層を惹きつけています。これは、ユーザーエクスペリエンスを向上させるための戦略です。当たりが出た時の効果音を、音楽と連動させるのも非常に効果的です。さらに知っている曲であれば、プレイヤーは、より安心感を抱くでしょう。

カジノでは心理学に基づいて音楽を選び、よりギャンブルに適した雰囲気を作り出しています。一般的な店で音楽が、顧客の購買意欲に貢献しているのと同様の働きをします。音楽には強い影響力があるからこそ、カジノのオーナーはそれを最大限に活用します。

このような戦略は、ビジネスの世界ではよくあることですが、望ましくないギャンブル習慣の形成を助長し、最悪な結果を招く可能性もあります。私たちの行動に影響を与えるために音楽が利用されているということをプレイヤーは知っておいたほうがいいでしょう。音楽は、プレイヤーを直接コントロールしているわけではありませんが、脳に影響を与え、判断を鈍らせることもあるのです。しかしだからと言って、音楽などを一切使わない無音空間でのギャンブルというのも想像しにくいですよね(笑)。